日本の学校とどっちがいい?【スペインの学校制度】
こんにちわ~
kayokanaです。
日本にも義務教育があるようにスペインにも義務教育があります。
次男が、半私立(Concertado)の学校に通い始めて、2年半が経ちました。
学校の制度が日本とは異なりすぎて、毎回何かがあるごとに、戸惑う事ばかりです。
住んでいる地域にもよりますが、『スペインの学校はこんなところ!』を紹介していきたいと思います。(次男の学校を参考にしました。)
【スペインの学校の種類】
・公立学校 (Público)...日本と同じ公立の学校。
・私立学校 (Privado)..自由な学校運営。
・半私立学校 (Concertado)...国が補助している。州政府が定める学校の規定がある。実質学費が無料。『半分公立、半分私立』の学校。
【スペインの学校制度】
幼稚園 (就学前の教育 Educacion infantil)
1学年(0~3歳) 2学年(3歳~6歳)
小学校 (Educacion primaria)
1学年~6学年 (6~12歳)
中学校 (Educacion secundaria)
1学年~4学年 (12歳~16歳)
高校 (Bachillerato)
1学年~2学年 (16歳~18歳)
*幼稚園から中学校或いは高校までエスカレーター式の学校。
*幼稚園と高校は義務教育ではありません。しかし、人気のある、希望する小学校、中学校に入学させたい場合は、幼稚園から入学申請する事が多いです。(クラスに定員がある為。)
*学年の分け方は、日本は4月に新学期開始、4月~3月生まれの分け方に対し、スペインは9月に新学期開始で1月~12月生まれで分けます。シンプルに生まれた年で区切っています。
*中学を卒業した後、大学を目指す場合は2年間の高校へ、専門の方に進みたい生徒は専門学校の基礎課へ進学します。
*中学校で学業を終えることもあるのですが、中学卒業前に学業を放棄して学校に来なくなる生徒もいるそうです。(社会問題となっている。)
【*学校時間割】
月曜日~金曜日
(水曜日は午前中のみの学校が多い。)
午前...8時、9時~13時
(10時~10時半に軽食bocadilloなどを食べる)
お昼は、家でお昼ご飯を食べるか、学校で給食を食べる事ができる。
午前...15時~17時
【授業料他】
公立は無料。
半私立学校は毎月授業料がかかります。(学校によっては無料)毎月30€~50€(約4,000円~約6,000円)給食費は別途。
私立は、毎月授業料がかかります。学校により授業料は様々ですが、給食費を含め毎月600€~800€(約80,000円~)、それ以上の学校もあります。
朝、昼、夕方にお預かりのクラスをもあります。1時間10€~20€(約1,250円~約2,250円)
【学校施設他】
・私立学校 では送迎バスを利用することが出来ます。(有料)
・主に私立学校では売店が校内にあり、お菓子、パン、ジュースなどを購入することが出来ます。
【学校の申請方法】
・私立学校へ入学•転入させたい場合は、学校により入学方法が異なります。
書類のみの場合や面接あるいは簡単な試験を受ける場合もあります。
・公立や半私立学校の場合
1. 親が、たくさんある学校から子供に行かせたい学校を自由に選択して入学希望の申請(4月~6月)をします。
申請時期に学校説明会などに行き、校内を見学したり、校長先生や先生方に説明を聞いたり質問などもできます。
2. 各学校でもらえる入学申請用紙に、入学希望校を10校まで記入するようになっています。
3. それぞれの学年に定員(1学年2クラス、1クラス25人程度)があり、定員内であれば問題なく入学できますが、定員以上の応募があった場合は
・学校に兄弟(姉妹)が通っている。
・学校が自宅もしくは親の勤務先近くにある
・低所得世帯。
・3人以上の子供がいる家族。
・一人親家庭。
・保護者が生活保護を受けている。
・ハンディキャップがある。
といった条件があり、またそれぞれポイントを持っており、総合得点の高い人から順番に希望学校に入学できます。
*必ずしも、第一希望の学校に入学できるわけでもないのです。
【子供の送り迎え】
スペインでは13~14歳くらいまでは、送り迎えが一般的です。(中学生位になると家の近い子は友達と登下校したりしています。)
朝9時に送り、13時に迎えに行き、15時に送り、17時に迎えにいきます。
(給食を食べる子供たちの場合は、朝9時と17時の送迎)
送迎の時間になると、門の前にはお母さんやお父さん、おばあちゃん、おじいちゃんなど大勢おり、車が渋滞し、警察官の方が毎日交通整理をしています。
【保護者会・PTA】
PTAはありますが、日本のようにPTAのイメージではなく、わきあいあいとした感じです。
毎週、会議みたいなのはなく。ほんわかした雰囲気です。
新学期が始まると、保護者会があり、クラスの担任の先生が1年間のスケジュールや注意事項などを説明してくれます。
【学校の様子】(次男の学校参考)
~教育方法~
・私たちの時代とよく似ており、遅刻は5分まで入室は許されていますが、それ以上の遅刻はクラスに入れてもらえず、別室で自習します。
2時間目から授業を受けることができます。
・授業中の態度が悪い場合(おしゃべりが多いなど)、他の部屋に連れていかれ自習する子もいますし、放課後先生に呼び出され、叱られている子もいます。
あまりにも態度が悪い時は、校長先生と両親と話合いをします。
それでもひどい場合は学校から追い出される(退学)になります。
・先輩後輩などの上下関係などがなく、休み時間などは一緒にサッカーしたり、みんな仲良く遊んでます。
~留年制度・受験制度~
・小学校から留年制度があり、成績表、生活態度など総合で決まります。(毎年2人位は留年しているそうです。)
・テストを受けて5以下の場合は、再テストを受けることができる。
それでも5以下の場合は、学年末にもう一度テストを受けることができる。
それでも5以下の場合、噂では2つあるいは3つあれば留年になることがあるらしい。
・受験は大学入試までありません。
・高校に進学する場合はポイント制度と成績表、内申点などで決まる。
~郊外学習や遠足、学校行事は自由参加~
・郊外学習や合宿などは自由参加。
不参加の生徒は学校で授業を受けることができる。
・成績の悪すぎる子は行きたくても行けない。学校で勉強。
~当番や係りがない~
・朝礼や帰りの会、〇〇係りがない。
・給食も給食室で食べ、給食のおばちゃんがよそってくれる。
掃除のおばちゃんおじちゃんが教室などを掃除してくれるので、掃除の時間もない。
~教科書は新しく買わなくてもよい~
・教科書はきれいに使用した生徒は、次の子たちに渡すことができ、必ず新しい教科書を買う必要がなく、前の生徒が使った使い古しでもよい。そして、足りない教科書だけ買うことができる。経済的にも助かる〜。
~その他、日本とこんなにちがう~
・髪の毛の色はカラフル。紫の子、赤の子、ピンクの子までいる。
・ピアスは生まれたときからつけてるので耳に3つ4つ、鼻につけててもOK。
・サッカーボールやオセロなど持って行ってもよい。
・グミやお菓子もよい。
・校長先生や先生の子供が通っている。
・先生の服が先生らしくない。Tシャツにミニスカ、黒のブーツ。ヘビメタみたいなジャンパーを着てる時もある。
ざっとでしたが、こんな感じでしょうか?
スペインでは、幼稚園から中学、高校までエスカレーター式の学校が多いので、幼稚園選び、小学校選びに失敗すると転校・転入を考えなければいけません。
公立、半私立は定員が決められているため、空きがあれば転入できますが、人気校などは難しいですね。
その為、大学入試よりも幼稚園選びが、一生に関わる最大の問題と考えるご両親ばかりだそうです。その為、幼稚園申請の時期に学校の近くに引っ越しをするなど、希望校に入るためにはなんでもする親もいるそうです。
まだまだ、私の知らない事がたくさんあると思いますが、日本とスペインの学校の違いはどうでしたか?これも文化の違いの一つですね。
友達のお母さんに、子供たちの教育方法は日本と違うの?どっちがいい?とよく聞かれます。
私は日本の学校の方がきゅうくつすぎるのかな〜と思います。校則ばかりで子供1人1人の個性を潰しているような気がします。
しかし、テストが悪くても留年はありません。
また、こちらの子供たちは、自分の意見をはっきり相手に伝えるので、時にはケンカになる事があります。しかし、次男の学校だけかもしれませんが、イジメなどは聞いたことはありません。1クラス25人程なので先生と生徒の関係が近いのも1つの理由かもしれませんね。
どちらも長所短所はあるかと思いますが...
あなたなら、
日本とスペイン、どっちの学校がいいですか?